Z Notes Blog by Jim Zumwalt
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横浜の日本語学校

(2009年6月5日)

 横浜の山手町に、在日米国大使館の日本語学校(米国国務省日本語研修所)があります。ここで先週、毎年恒例のガーデン・パーティーが開かれ、私も招かれて行ってきました。このガーデン・パーティーは、この1年間、日本語学校に協力してくださった多くの方たちへの感謝の気持ちを表すためと、米国人外交官8人が研修を修了したことを記念するために開かれたものです。横浜にあるこの日本語学校では、これまで50年間、外交官を対象に、仕事で使えるレベルの日本語の習得と、日本社会およびその文化や歴史の理解を目的とした研修を行なってきました。

 横浜の日本語学校は、生徒が教室という居心地の良い空間から外に出て、日本の社会を肌で感じることを奨励しています。この点で、この日本語学校はユニークな存在です。例えば、今年の生徒は、神奈川県庁で研修をしたり、横浜市立大学で日本語による授業を行ったり、陸上自衛隊との交流に参加したり、あるいは、松下政経塾の塾生たちとの集中交流プログラムのために1泊の体験入塾をしたりと、いろいろな経験をしました。高野山で夜を過ごし、仏教の修行体験をする者までいました。

 今年のガーデン・パーティーには、松沢成文神奈川県知事にもお越しいただきました。松沢知事には以前、日本国内の基地周辺自治体の視点について、日本語学校の生徒に講義していただいたことがあります。知事からは、先ごろ「中央公論」誌に掲載された知事の論文を読んでみるようにという「宿題」まで出されました。

 ガーデン・パーティーは、日本語学校の生徒が、すべて自分たちで計画を立て、準備を進めました。当日は100人を超える招待客を前に、司会の生徒と生徒代表がそれぞれ、流ちょうな日本語であいさつをし、ほかの生徒たちも招待客と日本語で会話をしていました。そんな中で、気が付いたことがひとつありました。それは、10カ月前に日本語学校に入ってきたときにはまだ初歩的な日本語しか知らなかった米国人の教え子たちが、今ではもう日本語の会話に不自由しなくなっていることを、6人の日本語学校の先生たちがとても誇らしく思っている様子だったことです。

 新たな世代の米国人外交官を育ててくれた先生方には、私からお祝いの言葉を申し上げました。米国大使館が、こうした献身的で経験豊かな日本語の先生を採用していることを、心からありがたく思っています。こうした先生方の毎年の努力がなければ、東京の大使館と、札幌・名古屋・大阪・福岡・那覇の5カ所にある領事館で働く米国人外交官が、この国の言葉を使って米国の国益を代表することは、かなわなかったでしょう。

ではまた次回。

ジム

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