(2010年5月14日)
一般にはあまり知られてはいませんが、在日米国大使館では、保健分野においても日米協力を促進しています。今回はゲストブロガーとして、米国大使館の科学技術・環境課のミェテク・ボデュシンスキーさんに、やりがいのある彼の仕事について語ってもらいます。
ジム
国際的ながんとの闘い
東京アメリカンセンターでのワークショップ
国務省入省当時は、まさか自分が国際的ながんとの闘いに携わるとは思ってもいませんでした。最もやりがいのあるプロジェクトのひとつが、がんの臨床試験での日米協力の推進です。昨年、米国の国立がん研究所、日本の国立がん研究センター、東京アメリカンセンター、聖路加国際病院などと協力し、日本の臨床試験の基盤の強化と、臨床試験での国際協力の促進について日米のがん専門家が話し合うワークショップを開催しました。
現在、日米両国の患者さん同士がネットワークを作り、患者の権利擁護についての戦略を共有するための研修旅行を計画中です。また、韓国と英国の在日大使館や日本医療政策機構と協力して、5月25日に東京でシンポジウムを開催します。シンポジウムでは、日・韓・英・米の4カ国の専門家が、臨床試験での国際協力の推進や基盤の強化について議論します。
生命科学分野では、実験室での研究成果を臨床に応用するまでに、時間・費用・人的資源の面で多大な投資を必要とすることを、私は知りました。日米両国の科学者は協力し、がん患者の生活の質をすでに向上させています。一層協力を進めることで、新たながん治療法の発見が加速するでしょう。
私の携わる「科学外交」が日米関係に貢献していることを、私は誇りに思います。実際に、世界有数の科学者、医療機関、医師、そして研究機関を持つ日本と米国が協力すれば、両国の、そして世界中の患者の生活の質の向上と延命に貢献できます。
ミェテク・ボデュシンスキー
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