Z Notes Blog by Jim Zumwalt
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都バスの車窓から見る東京

(2010年6月8日)

この表示でバスが到着するまでの時間が分かります

 アンと私は東京での暮らしを楽しんでいます。その理由のひとつに、公共交通機関の素晴らしさがあります。私たちが車を持っていないことをアメリカにいる友人に話しても、ほとんどが「信じられない」と言います。でも私たちは、車を持つ必要性を感じたことがありません。

後部座席のアン

 都内の電車や地下鉄は、「速い」、「効率的」、「安全」、「清潔」、「安い」と、何拍子もそろっています。アンと私が持っている「パスモカード」(共通IC乗車券)は、電車、地下鉄、都電、それからバスにも使えるので、これさえあれば、切符を買ったり小銭を用意する必要がありません。鉄道や地下鉄はラッシュ時に混む場合もあります。しかし、乗客の多さを考えれば、都内の公共交通機関がスムーズに動いている点は注目に値します。

 アンも私も電車や地下鉄をよく利用しますが、週末にはどちらかというとバスに乗る方が好きです。ひとつには、車窓の外を眺め、歩行者やお店、看板など、東京の活気に満ちた街並み文化の一部となっている風景を見る楽しみがあるからです。新型の「ノンステップ」バスは、乗降口のステップをなくした、とても乗り降りしやすい低床化バスです。

 バスに乗るもうひとつの理由は、電車や地下鉄と比べて、バスの乗客の方がより親切そうだからです。どういうわけか、バスに乗り合わせると、乗客同士の間に「ご近所づきあい」のような感覚が必ず生まれます。例えば、電車や地下鉄よりも、バスに乗っている時の方が、お年寄りに席を譲る若者の姿をよく見かけます。また、都内のバスは前乗りなので、運転手さんにひと声かける機会もあります。ですから、インターホンでしかやり取りができなくて、姿の見えない地下鉄の運転手さんとよりも、より個人的なつながりを築くことができます。

 アンと私が特によく利用するのは、「新橋駅前」から「渋谷駅前」行きの都営バス「都01系統」です。この路線を走るバスは運行数がとても多く、およそ10分おきにバスが来ます。各バス停の標識は、走行中のバスと無線でつながり、標識のライトの点滅で次のバスがどの辺にいるのか分かります。これは本当に便利です。天気の良い週末には、東に向かう「都01系統」の都バスに乗り、銀座で買い物したり日比谷公園に足を運ぶこともあります。また、同じ路線の渋谷行きのバスにも乗ることもあります。

 どちら行きのバスに乗っても、降りる時は運転手さんにお礼を言うことにしています。交通量の多い都内の道路で、こんな大型車両を、ハンドルさばきも巧みに運転するのは、決してたやすい仕事ではないはずですが、乗客を目的地まで無事送り届けることに運転手さんたちは大きな誇りを持っているようで、アンも私も立派なことだと思っています。

ではまた次回。

ジム

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