Z Notes Blog by Jim Zumwalt
Z Notes Banner
「本物の」日本食レストラン

(2010年8月6日)

 アンと私は時々、疲れて夕食の支度が面倒になると、近所の魚料理の店に出かけることがあります。このお店で私がよく頼むのは「さばの塩焼き定食」です。おいしい魚のほかに、ご飯と味噌汁、漬物、それにアサリとヒジキなど日替わりの副菜が一品付きます。

 この前このお店に食べに行った時には、家族連れや数組のカップルが店内に流れるビリー・ホリデイのジャズのスタンダード・ナンバーに耳を傾けていました。若いウエートレスは細身のジーンズにバンダナ姿で、巨人戦のテレビ観戦で盛り上がるサラリーマンたちの席に冷えた生ビールのジョッキを運び、忙しそうに働いていました。お店の雰囲気は親しみやすく、にぎやかでした。

 このお店は、アメリカにある典型的な日本食レストランとは何かが違う。私はそう思いました。料理は本当においしかったのですが、味の良い「さば塩」ならアメリカでも食べることはできます。そこで、はたと気がついたのは、アメリカの日本食レストランには、野球中継のテレビがないということです。向こうの店では、ビリー・ホリデイではなく、アメリカ人が日本的と考える琴や三味線の音楽がBGMとして流れていたでしょう。ウエートレスが着ているのも、アメリカ人が日本的と考える浴衣やハッピで、スタイリッシュなジーンズやバンダナではないはずです。

 アメリカの典型的な日本食レストランであれば、できるだけ「本物の」日本に近づくよう意識して努力するでしょう。対照的に、都内にあるこのお店とその常連客は、日本独自の文化に加えて外来の文化を取り入れることに何の抵抗も感じていないようでした。お客さんたちは素晴らしい和食を味わいながら、同時にジャズや野球といった外来文化も楽しんでいました。

ではまた次回。

ジム

COMMENTS

食事と言えば、居酒屋はどうですか?居酒屋は日本を象徴しています。 コンパクトにまとまっています。刺身からカクテルまで注文できます。注文は電子化されて本部に送られて嗜好が 瞬時に分かります。こんな便利な店がなぜ日本だけしか無いのか不思議です。

生意気にも書き込みさせていただきます。

最近年金を幽霊に払っていた問題が明らかとなりましたが、日本食の信頼が薄れないか心配です。日本には腹八分目という言葉が有ります。もっと世界に広がるべき教えと思います。日本人は、おいしい塩サバよりご飯とみそ汁、漬物で本物か偽物か判断します。

ジム様

サムライ.ちょんまげの時代はとっくに終わっている今の日本をもっと世界のみなさんへ知っていただける場面が必要なのではないでしょうか?日本政府も企業もがんばれぇ~

ジム様、秋の鯖はまた美味しいのですよぉ

Embassy of the United States Embassy Main |  U.S. Citizen Services |  Visas |  Policy Issues |  State Department
Contact Us |  Privacy |  Webmaster