Z Notes Blog by Jim Zumwalt
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国際文化交流都市――長崎

(2011年2月18日)

(Wikipedia photo)

 私は長崎訪問を毎回楽しんでいます。私にとって長崎市の魅力はその長い文化交流の歴史にあります。異文化間の理解と意思疎通の促進を職業にしてきた者として、18~19世紀の日本で、当時の江戸幕府の役人にオランダや中国の文化を説明した多くの日本人に親しみを感じています。

 今回、長崎は5年ぶりだったので、異国情緒が漂うこの町でに素晴らしいものがまたひとつ、新たに加わっていることを知りうれしく思いました。それは「長崎歴史文化博物館」です。この博物館には子ども向けのインタラクティブな展示や、伝統工芸作品を多数紹介する「伝統工芸作家ギャラリー」がありますが、私が注目したのは、日本の鎖国時代に長崎が諸外国と行っていた交流に関する資料を展示する「歴史文化展示ゾーン」です。

 勉強になったのは中国語の通訳「長崎唐通事」のことでした。今でいう「通訳ガイド」のような存在の唐通事は、長崎在住の中国商人が取り引き相手の日本人と意思疎通を図る手助けをしていました。唐通事は世襲の職業で、外見も振る舞いも日本人と似ていますが、住まいは中国様式でした。日本と中国のそれぞれの文化に属し、「架け橋」としての役割を果たしていたようです。地元の人々が唐通事の家庭に足を運び、そこで中国とその文化を学んでいたことが分かりました。

 他にも鎖国下の日本が対馬藩を介して行っていた朝鮮との活気ある交易を紹介するコーナーがありました。当時の日本で朝鮮との交渉の任に当たっていたのは、対馬藩の儒学者、雨森芳洲でした。「真実を伝え、双方を公平に遇する」というのが芳洲の確固たる信念でした。興味深かったのは、日本に外務省ができるずっと以前に多くの日本人が有能な「外交官」として自国のために働いていたという事実です。

ではまた次回。

ジム

COMMENTS

ジム様

「歴史文化博物管」訪れてみたくなりました

「歴史館」誤字 失礼いたしました

ジム様

 目的をもち、目的にたどりつくように努力をする真剣な姿勢が「歴史館」で感じとれるのでsじょう?

 ワクワクします。ありがとうございます

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