Z Notes Blog by Jim Zumwalt
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ゲストブロガー アン・エミッグ 「国立科学財団の震災対応への支援」

(2011年4月28日)

 今回のゲストブロガーは、在日米国大使館で米国国立科学財団(NSF)東京事務所の所長を務めるアン・エミッグさんです。同財団の東京での使命は日米両国間の科学交流の強化であり、現在はこれを踏まえて東日本大震災への対応に当たっています。

ジム


探索救助ロボット

3月11日の津波発生後、陸前高田市内でがれきに埋もれて浮かぶ民家の屋根

 NSFは、新たな科学的見識を迅速に生み出し、日米協力の強化につながる災害復旧・対応活動に資金を拠出しています。日本の研究者と協力し、震災に関連した一過性のデータを収集する災害緊急調査に携わる米国の研究者に資金を提供しています。その作業は現地調査が中心で、地震と津波が自然環境と建築物に及ぼした影響、地質工学システムの性能、重要なインフラおよびライフライン設備の性能、防災態勢と災害発生時の対応・救援について調査します。

 災害緊急対策チームの第1陣が日本での作業を終えたばかりです。テキサスA&M大学のロボット支援探索救助センター(CRASAR)で所長を務めるロビン・マーフィー博士を団長とする探索救助ロボットの研究者グループが4月18日の月曜日に来日し、その後1週間、日本の国際レスキューシステム研究機構(IRS)の研究者と共に活動しました。

 マーフィー博士には、米国の産業界と学界からロボット研究者が同行しました。エリック・スタイムレ、カレン・ドレガー、ジェシー・ロードッカー、ショーン・ニューサムの4人です。彼らは皆「国境なきロボット学者」プログラムを通じ、自分の時間と自作のロボットを提供し、この活動に寄与しました。日本側のリーダーは、IRSに所属する長岡技術科学大学の木村哲也博士が務めました。

陸前高田市の近海で水中ロボットからの映像を目で追う海上保安庁のダイバーと米国チームのジェシー・ロードッカーさん(右端)

 一行は南三陸町の職員と協力し、漁港を安全な状態で再開し地元の漁船が使えるようにするために、港のがれきの量の確認と行方不明者の捜索に当たりました。また陸前高田市では海上保安庁と協力し、海面に浮かぶ大量のがれきの下に犠牲者がいないか捜索しました。詳細はこちらのページ(PDFファイル)とマーフィー博士のブログ(英語)をご覧ください。

 今回の大震災が日本の科学・工学分野に広範囲にわたる影響を及ぼした点を踏まえ、NSFはさらに別の取り組みもしています。それは、大震災で研究の場を失った日本の研究者や学生を米国内の研究所で最長6カ月間受け入れてもらえるよう米国の研究者に呼びかける活動です。その費用はNSFと日本の科学技術振興機構が負担します。日本国内の研究施設や設備が復旧するまでの間、研究を続けられる安定した環境を日本の科学者に提供し、その過程で、日米の研究協力を強化していきたいと考えています。

 こうした機会を利用する日本の研究者はそれほど多くないかもしれませんが、この支援プログラムにより、たとえ一部であっても、日本人の研究者や学生が、研究所の被災にもかかわらず研究を続けられることを願っています。

アン・エミッグ

COMMENTS

米国大使館主席公使様

前略 始めてメールいたします。突然のメール、お許しください。

3月11日の東日本大震災においては、米国、とりわけ米軍の素早い支援活動に心から感謝いたします。5月3日(火)昼12時からのTV番組「ワシントン の日高義樹です」を見て、どれほどアメリカ軍の支援が日本にとって、重要であったかを知りました。日本国民の一人として心から感謝しております。草々

アメリカ本土ではアラバマ州などで暴風雨があり、 たくさんの方がなくなられたりしていると聞きます。 アメリカの大雨が少しでも落ち着いてくれるよう、祈っています。

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