Z Notes Blog by Jim Zumwalt
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宇治のお茶屋さん

(2011年5月6日)

 京都府宇治市。この町を歩いているとアンが面白そうなお店を見つけました。屋号が「寺島屋」というお店です。入り口の上には年代物の大きな看板があり、緑色の太文字で「茶」と大書されていました。その下には白地に黒い文字の入ったのれんが掛けられ、ちょうちんもぶら下がっていました。入り口には茶葉が入った大きな木箱が積まれていました。

 宇治は全国でも有名なお茶の名産地。そう心得ていたので、アンと私は思い切って寺島屋さんののれんをくぐることにしました。店内に入るとすぐ、茶葉を焙煎する香ばしい香りが漂ってきました。店内の暗さに目が慣れてくると、数え切れないほどの種類のお茶が目の前にずらりと並んでいるのが目に入りました。その種類の多さにやや圧倒され、どのお茶を買ったらいいのかさっぱり分かりませんでした。

 するとカウンターの向こう側にいるとても親切な女性に声をかけられ、アンと私は小さくて繊細なお茶碗に注がれた熱いお茶の試飲を勧められました。店内の腰掛けに座り、熱いお茶を何服かいただいてみました。アンと私が気に入ったのは「春の兆し」というお茶でした。これは今の時期だけの限定販売だそうです。おいしくて豊かな味わいがあり、後に残る苦味もありませんでした。

 試飲をしながら、現在は6代目当主がこの老舗ののれんを守っておられることを知りました。さらにこのお店は世界中の顧客とインターネットでつながっています。なんと私の母校があるカリフォルニア州バークレーの町のティーショップも寺島屋さんのお得意様だそうです。この日本の伝統的な商売が今では世界経済とつながり、アメリカ人消費者にも素晴らしいお茶を届けていることを知り、うれしくなりました。

ではまた次回。

ジム

COMMENTS

風、さわやか、にして、日射しあり、この春の日に、、、はじめてお便りいたします、御茶屋さんでのくだり、失礼ながら大使御自身のお書になられた文章でしょうか、そうであれば、この国らしさを愛でておられるこころの視線を感じ、うれしくおもいました。

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