Z Notes Blog by Jim Zumwalt
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ゲストブロガー マーク・ジャクソン 「日本文化と日米関係を祝って――カリフォルニア州サンディエゴ市から」

(2011年7月19日)

 今回のゲストブロガーは、東京の米国大使館総務部とワシントンの国務省日本部での勤務経験があるマーク・ジャクソンさんです。現在の勤務地は中国ですが、日本文化への愛着は今も変わることはありません。休暇を過ごしたサンディエゴで、地元の日本協会が主催した行事に出かけた時のことや、同地に寄港中の海上自衛隊艦船を訪れた時のことなどをつづっています。

ジム


「結婚生活」にも似た日米両国の強い絆

フェスティバルでの鏡開き

和太鼓の勇壮な音に感動

 6月23日、サンディエゴ・ティファナ日本協会主催による毎年恒例の「ビールと酒フェスティバル」がサンディエゴ市内で開催されました。このフェスティバルは今年で9回目を数え、会場では日本との教育・文化交流プログラムのための募金も行われました。

 フェスティバルに参加した37社の出店業者のうち、レストランは12社、ビールメーカーは8社、酒造メーカーは10社、焼酎メーカーは1社でした。来場者は800人を超え、絶品の食べ物と飲み物を味わうことができました。最も印象的だったのは伝統的な和食がアメリカ料理の伝統と一体融合していることでした。来場者に振る舞われた料理の中でも、煮込んだ豚肉を挟んだポークタコスとさまざまな種類のすし(驚くほど辛いすしもありました)は最高でした。日本も米国も、海外の文化と知識を取り入れることでは定評があります。日本文化はアメリカ文化に大切な貢献をしており、今回のフェスティバルでそのことを再認識しました。

 サンディエゴの地元グループによる和太鼓の実演には来場者の誰もが大喜びしました。三味線の素晴らしい演奏もまたしかりです。確かにアメリカ人が抱く日本とその文化への熱い思いと敬意には並々ならぬものがあり、加えてアジアにおける米国の同盟国としての日本の重要性を高く評価しています。日米同盟の強さを象徴する出来事として、6カ月間の遠洋練習航海でサンディエゴに寄港中の海上自衛隊の練習艦「あさぎり」と護衛艦「みねゆき」から90人の海上自衛官と幹部候補生が会場に姿を見せてくれました。

 翌日の夜、私は妻を伴い、海上自衛隊練習艦隊司令官大塚海夫海将補の主催により、「あさぎり」と「みねゆき」の艦上で行われたレセプションに出席しました。艦上勤務の若き海上自衛官の勤勉さと知性には、私も妻も非常に感銘を受けました。彼らは自分の搭乗艦を誇りにし、艦内での素晴らしい案内役兼ホスト役を務めてくれたのです。

 艦上レセプションには多数の出席者があり、米海軍将官や市関係者、そして日本の総領事の姿もありました。大塚海将補は素晴らしい歓迎のあいさつで、米国と日本の関係を1組の「夫婦」になぞらえてこう言いました。「時として日米の間には行き違いもありましたが、両国の基本的な世界観、共有する価値観、そして互いに対する尊敬と愛情が強い絆をもたらしたのです」。とりわけうれしそうだったのは、あるアメリカ人の一家を紹介する時でした。大塚海将補は1984年、幹部候補生として初の遠洋練習航海の折、寄港地のサンディエゴでこの家族のもてなしを受けたそうです。人と人との交流が日米同盟の継続に極めて重要だということを、この一家の例がいみじくも示していました。

 大塚海将補とは少し話をする機会がありました。私は国務省に入省し、東京とワシントンで日米間の問題に携わりましたが、それ以前に「語学指導等を行う外国青年招致事業(JETプログラム)」で日本にいたことがあります。私のそんな体験談に大塚海将補はうれしそうに耳を傾けてくれました。

 私の友人でもあるサンディエゴ日本協会理事長もJETプログラムのOBで、彼の奥さんと私の妻は2人とも島根県出身です。大塚海将補は彼女たちに会えたことをとても喜んでいました。

 大塚海将補が日米関係を「結婚生活」になぞらえた意味と、その「結婚生活」がもたらす恩恵について、その夜、艦上にいたほかの誰よりも理解していたのは私たちでした。

マーク・ジャクソン

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