思いがけない発見――清澄庭園
(2011年7月29日)
都内の見知らぬ街をアテもなく足任せに歩くのは私の楽しみです。どこであれ足を運んだ先では、いつも思いもよらない「お宝」に遭遇できるようです。
(C) Norihisa Kushibiki
この間も地下鉄に乗って門前仲町まで行き、見知らぬ街を歩いてみました。この「ぶらり旅」の道すがら、小さな公園でキャッチボールをする何組かの親子や神社の境内で楽しそうに遊ぶ家族連れ、それに歩道の日陰のある側を手をつないで歩く若い恋人たちを目にしました。
さらに行くと、数百メートル先に「都立清澄庭園」があることを示す案内表示を見つけました。庭園の入り口でお手頃な入園料を払うと、窓口の親切な女性が「この庭園を造ったのは三菱財閥の創業者、岩崎弥太郎なんですよ」と教えてくれました。弥太郎は社員の慰安などを目的にした庭園を都内に造りたかったようです。
園内では、池の周りをゆっくりと歩きました。アジサイやハナショウブがとりわけ見事でした。この池の周囲には日本全国から取り寄せた名石が配され、なだらかな丘の斜面に壮観な趣を与えていました。
池の浅瀬部分には石が飛び飛びに置かれた「磯渡り」という水上の小径があります。その上を歩いて渡ると、大きなコイが数匹ゆったりと泳いでいました。その日は暑く、池の中は涼しそうに見えて気持ち良さそうだったため、池のコイがうらやましくもありました。この散歩を楽しめたのは、清澄庭園という思いがけない発見があったからこそだと思います。
この庭園の写真をご覧ください。
ではまた次回。
ジム
ご意見・ご提案をどうぞ