Z Notes Blog by Jim Zumwalt
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知の力

(2011年8月26日)

松下村塾

 先日の萩旅行の際、私は明治維新の時代に活躍した偉大な知的指導者のひとり、吉田松陰について知りました。松陰が主宰し、門下生に講義をしたという私塾を見学してきました。予備の畳敷きの間がある小さな民家にあった彼の私塾は「松下村塾」と呼ばれていたようです。

 意外だったのは、松陰がそこで講義したのはごく短い期間だったということです。松陰は「日本が西洋の技術を取り入れて列強の仲間入りを果たす」という強い信念を持っていたようです。また松陰は、地位や身分で分け隔てることなく、才能ある塾生を受け入れたのです。

 松陰は30歳にもならないうちに処刑されてしまいます。それでも松陰の斬新な思想は、封建制度に根ざした国を近代国家に変える力になりました。松陰の門下生の中から、後の内閣総理大臣や元帥陸軍大将、実業家など、近代国家・日本の基礎をつくった多くの人物が輩出しています。

多くの人が訪れる吉田松陰の墓

 萩を舞台にした松陰の悲劇的な短い生涯に思いをはせ、知の力に対する認識を新たにしました。良き師は説明してくれるものですが、偉大な師は刺激を与えてくれます。松陰は自らの知の力で、門下生に刺激を与えたのです。

ではまた次回。

ジム

COMMENTS

ジム様

親思う 心にまさる親心 けうのおとずれ何ときくらん松蔭も「人の子」愛情いっぱいに教育をうけられたのでしょう 

西欧が500年かけて築いてきた、キリスト教の欺瞞(植民地支配、奴隷制度)を、意思の力で覆したのが吉田松陰です。現在の人種平等、宗教的寛容の世界は、彼の先見の明が日本を動かし、世界を動かした結果もたらされたものです。吉田松陰は日本を近代化させただけでなく、現代を切り開いた偉大な思想家です。

ジム様

萩ですか、私も行ってみたいです。でも、時間と先立つものを作らねば。何かを成そうとすれば、別の何かの対価が必要なのかも。

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