Z Notes Blog by Jim Zumwalt
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ゲストブロガー ソランジュ・ピトン 「日本から授かった一輪の花」

(2011年10月7日)

 今回のゲストブロガーは、現在は駐大阪・神戸米国総領事館の商務担当官の奥さん、ソランジュ・ピトンさんです。日本で養女を迎えたご自身の経験について書いてくれました。

ジム


私たちの娘ハナ

わが家で初めて迎えたハナのお誕生日

2003年、夏。商務担当官になった夫の転勤で、私たちは一家そろって夫の新しい勤務地、東京にやってきました。当時9歳と4歳だった2人の息子たちは、これから始まる「冒険」に大はしゃぎ。私たち家族には幸せの条件がすべてそろっていました。でも何かが欠けていたのです。

2005年、11月の感謝祭の頃。いろいろ考えた末、「欠けている何か」を補い幸せな家族になるため、私たち夫婦は養女を迎える決断をしました。そこで私と夫は山ほどある書類に記入し、手続きを始めました。

2006年、春。都内で国際養子縁組のお世話をしてくれる団体を見つけました。夫婦でここの職員と何回かお会いし、さらに多くの事務手続きを経た後、面接に臨みました。この面接が私たちの人生を変えました。「日本人のお子さんとの養子縁組についてお考えになったことはありますか」。ソーシャルワーカーからこんな質問がありました。これは私たちにとって、「神からの贈り物」とも言えるものでした。日本の生活が大好きな私たちにとって「日本人の子どもを養女に」というお話は、願ってもないことでした。ですから私たちは、一も二もなくお受けしました。その後、さらに多くの事務手続きが待ち受けていました。

2011年、京都旅行にて

2006年9月。朗報が飛び込んできました。担当のソーシャルワーカーから「養子縁組の可能な3歳の女の子がいます」という知らせがあったのです。「何日かかけて、もう一度よくお考えになってみてはいかかですか」というアドバイスがあったのですが、その翌朝にはこのお話をお受けしたいとお返事していました。わが家の子どもたちは男の子ばかりなので、家には「女の子らしい」ものが何もありませんでした。娘になる子の正確なサイズもまだ分からなかったので、「服はどうしようかしら」と思いました。もうすぐ妹ができてお兄ちゃんになる下の息子は、自分の部屋を妹と一緒に使ってもいいと言ってくれました。助けてくださるご近所の方もいました。女児用の子供服やおもちゃをいただいた友達も数知れず。わが家の養子縁組は、いつの間にかご近所の「一大プロジェクト」になっていたのです。

2006年10月。私たちは新しく娘になる少女に会うため、一家そろって大阪に向かいました。実際に会ってみたら、この子にもう「一目惚れ」です。とても幼いのにしっかりしていました。面会室では今しがたまで私たちのそばにいたかと思うと、すぐどこかに行ってしまったり。でも必ず戻って来てくれました。息子たちのことが気になって仕方がない様子でした。この子が生まれたときにつけてもらった名前は「ホタル」。ホタルにとって、私たちは初めて見る外国人でした。それでもものおじする様子がありませんでした。小っちゃな女の子がすばしっこく走り回るのを見て、息子たちはもう笑いっぱなし。

 6日後、私たちはホタルを連れて東京に戻りました。ホタルにはこの旅がつらかったようです。車中で泣きじゃくり、おびえていましたが、いつしか私の腕の中でおとなしくなりました。ホタルが私たちを受け入れてくれるまで、しばらく時間が必要でした。私たちはこの子の名前を「ハナ・ホタル」に変えることにしました。すると数週間後には、日本語で「花」を意味する「ハナ」だけで呼んでほしいと言うようになりました。

 現在ハナは英語を話し、「ディズニー・チャンネル」を見たり、やんちゃなお兄ちゃんたちとも仲良くしています。そしてもうすっかり私たち夫婦の娘になりました。これから先も、ずっと私たちの娘です。ハナも今はアメリカのパスポートを持っていますが、私たちにとっては日本から授かった一輪の花。いくつになっても、そのことに変わりはありません。

ソランジュ・ピトン

COMMENTS

ソラジュン・ビトン氏のはなの話と写真をみて、ディズニーチャンネルのリロ&スティッチを思い出した。沖縄での方言「おはな」はともだち、という意味だったと思う。best of the world,同じくハンナ=モンタナのように2つの世界の良いとこ取りをしてくれるよう。祈ろう。ふj

ジム様

皆が一輪一輪のはななのですね?
自分に出来ること精一杯むかっつてゆきます。
ありがとうございます。
ハナちゃんHung up!

作家安部譲二氏がアメリカの家庭では養女を取る人が多く、しかも身体障碍者を育てる家庭がある。それに驚ろき、文化の違いを感じたと書いた文章を読んだ事があります。キリスト教が元でしょうが、日本人はそのようには考えません。近くに家の前に捨てられていた子供をそのまま戸籍にいれて、育w)てた人はいますが。

 アメリカには戸籍がありませんですね。ちがいますか?

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