Z Notes Blog by Jim Zumwalt
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愛宕神社

(2011年10月25日)

東京 23区内で標高が一番高い山の上にある愛宕神社の本殿(写真 Wikipedia)

 週末に気ままな都内散策を楽しむ私には好きで出かけるところがいくつかあります。そのひとつが港区にある愛宕山の山頂に鎮座する愛宕神社。私の自宅からさほど遠くない、急な坂を登りきったところにあるこの神社は、江戸時代に徳川家康の命により建てられたお社です。

 今は山頂まで行けるエレベーターもありますが、この坂の上にある神社には、私はどちらかといえば「出世の石段」を歩いて登る方が好きです。この間、この石段を登る途中、私が愛宕神社に初めて参詣した折、一緒に行ってくれた日本人の友人から聞いた故事を思い出しました。なんでも江戸の昔、時の三代将軍徳川家光公に咲き誇る梅の花を献上するため、勇気のある若侍が馬でこの石段を駆け上がったそうです。この侍の駿馬はいともたやすく石段を上がりましたが、下るとなると急勾配でしかも幅の狭い石段にかなり難儀をしたそうです。

登ると「出世」する石段

 その昔、愛宕山は江戸の町を一望できる見晴らしの名所でした。そのため、当時の愛宕神社は火の見やぐらにうってつけの場所だったでしょう。この神社が江戸時代に「防火の神様」としてまつられていたというのもうなずける話です。

 今では残念ながら高層ビル群が愛宕神社を取り囲み、かつて侍たちが楽しんでいた眺望を見ることはできなくなっています。それでも愛宕神社は今も昔と変わらず、下界の都市の喧騒をよそに、ちょっとした一休みと物思いにふけることができる静寂な空間になっています。

ではまた次回。

ジム

COMMENTS

ジム様

ジム様の「一休みと物思いにふける静寂な」時間..大切な事だと思います。我々日本国の皆にもありがとうございまkuキ

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