Z Notes Blog by Jim Zumwalt
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すばる望遠鏡

(2009年7月28日)

 先ごろ、日本の天皇皇后両陛下がハワイを訪問された際、私もハワイを訪れました。そして、「ビッグアイランド」の愛称で呼ばれるハワイ島のワイメアという町で開かれたレセプションで、私は、日本を離れて「すばる望遠鏡」研究施設で働いている日本人科学者の皆さんにお会いしました。私は、そこで聞いた彼らの話に魅了されてしまいました。

 すばる望遠鏡は、1997年に日本の国立天文台がマウナケア山頂に建設したもので、この山頂に13台ある望遠鏡のうちの1台です。その利点は、高所にあること(標高4207メートル)と、光害源から遠く離れていることです。この望遠鏡は山頂のとても高い所にあるため、天文学者がそこへ行くには、高山病を防ぐために、途中で1回、2時間の「高所順応休憩」を取らなければなりません。世界中の科学者たちが、この日本の望遠鏡を利用して天文現象を観測したり、ハワイ島のヒロにある高速コンピューター・ネットワークを介してデータを入手しています。

 現在、総勢96人の職員がこの研究施設で働いていますが、その半数以上が日本人の技術者と科学者だと聞いています。施設での研究活動以外に、これらの科学者たちは、地元の人々に講演を行なう、見学者の案内をする、教育関係者、報道関係者、研究者に資料を提供するなどしています。彼らの活動はビッグアイランドに住む人々の暮らしを豊かなものにしています。また、この研究施設は、日本の総合研究大学院大学などの大学から派遣された次世代研究者を教育する目的でも利用されています。

 私は、専門知識を共有しようとする彼らの熱意と、仕事のためにはるばる日本からやってきたその意欲に感銘を受けました。そのうちの1人は、ご本人もご家族も、1年中温暖な気候の中、緑豊かな風景を楽しむことができるハワイの暮らしが大好きであることを、謙虚に認めていらっしゃいました。ハワイで1週間過ごしてみると、ハワイ暮らしの素晴らしさを話してくれたこの科学者の言葉に、「なるほど」とうなずかずにはいられません。

ではまた次回。

ジム

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