Z Notes Blog by Jim Zumwalt
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スポーツを通じて学ぶ指導力

(2009年8月4日)

 このほど、ノートルダム大学のアメリカンフットボールOBチームが来日し、日本代表チームと親善試合を行いました(「ノートルダム・ジャパンボウル2009」)。アメリカ人選手たちは、同じようにアメフトを愛する日本人選手と交流する素晴らしい機会に恵まれました。また、1週間の日本滞在を楽しみ、行く先々で受けた友好的なもてなしに感銘を受けました。一方、日本代表の選手たちは、世界有数のアメフト選手とプレーすることによって試合の質を向上させることができる、と話していました。

 私もまた、かつてノートルダム大学のアメフト・チームのヘッドコーチを務め、今回はOBチームのヘッドコーチとして来日したルー・ホルツ氏にお会いして、学ぶことがありました。ホルツ・コーチは、ノートルダム大学での成功を称えられ、このほどカレッジ・フットボールの殿堂入りを果たした名将です。けれども、大学アメフト・コーチとしての出だしは、あまり芳しいものではなかったそうです。コーチ1年目に率いたウイリアム・アンド・メアリー大学のチームの成績にがっくりきた彼は、成功する選手がいる一方で、失敗している選手が多いのはなぜなのか、じっくりとその理由を分析しました。

 成功している者とそうでない者。この両者を隔てる人格的特性というものがあるとすれば、それは何か。その答えを見つけようとする中で彼が理解したのは、選手としての成否には知性、経済的背景、民族、あるいは人種は全く関係ないということでした。一方で、成功している選手には3つの特徴があることが分かったそうです。それは、「信頼性」、「不断の努力」、そして「チームワーク」の3つです。本音を語り、チーム仲間の信頼を得た選手が成功していました。一生懸命練習し、手抜きをしない選手が成功していました。そして最後に、個人的な成功よりチームの成功を優先する選手が成功していました。ホルツ・コーチはこの見識を生かして未来のチームプレーヤーの指導力を育成し、大きな成功を収めました。

 今回来日したノートルダム大学OBチームの何人かはプロ入りしていますが、そのほかのほとんどは教師、コーチ、ビジネスマン、弁護士、医師などの違う道を選んでいます。彼ら元選手たちは、フットボール・フィールドでホルツ・コーチから学んだ教訓が、卒業後の人生に備える上で役立った、と話してくれました。今でも、彼らは信頼性、不断の努力、チームワークという指導力を発揮するために欠かせない技術をそれぞれの仕事に生かしています。

 皆さんは偉大な人生のコーチに巡り合えましたか。皆さんの経験をぜひ聞かせてください。

ではまた次回。

ジム

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