Z Notes Blog by Jim Zumwalt
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私が受け継いだスイスの伝統

(2009年8月7日)

アルペンホルンの試聴は、こちらからどうぞ!

 私の母はスイス人です。私がまだ小さかったころ、母が母国スイスのいろいろな行事や習慣についてよく話してくれたことを今でも思い出します。母のもとには、スイスの祖父、おじ・おばたちから、手紙がたびたび届きました。手紙が来ると、父、姉と妹、それから私が勢ぞろいして食卓を囲んで座り、母がドイツ語の手紙をみんなが分かるように英語に訳して読んでくれました。祖父は私が切手を集めていることを知っていたため、私が喜ぶようにと、珍しい切手やカラフルな図柄の切手をいつも見つけてきては、手紙やはがきにはって送ってくれました。姉と妹、そして私が特にうれしかったのは、わが家の郵便受けから、スイスチョコレートの詰め合わせが顔をのぞかせているのが見えた時でした。

 毎年8月1日になると、父は決まって大きなスイス国旗を、南カリフォルニアのわが家の外に掛けていました。これは、1291年のスイス連邦の建国記念日を祝うためです。その日の夕食は、母が何か特別なものを用意してくれました。子供のころのこうした思い出があるため、ポール・フィヴァ駐日スイス大使から今年のスイス独立記念日のお祝いに招かれたときには、喜んでご招待を受けました。

 スイス大使館に到着した妻のアンと私を出迎えてくれたのは、スイスを代表する楽器、アルペンホルンの豊かな音色でした。3本のアルペンホルンの演奏があまりにも見事だったので、演奏してくれた3人の方たちがいずれもスイス人ではなく日本人だと聞いてとても驚きました。演奏した楽器は、日本のヒノキを使い、日本で自分たちが手作りしたものだ、という話を3人の奏者から伺いました。3人のうち2人はスイスまで足を運び、この難しい楽器の吹き方をスイス人の先生たちから習ったそうです。私はアメリカ人ですが、私も自分が受け継いだスイスの伝統をとても誇りに思っています。ですから、私と同じようにスイス文化に関心を持つ、日本人のアルペンホルン奏者にお会いできて、とてもうれしく思いました。

ではまた次回。

ジム

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