Z Notes Blog by Jim Zumwalt
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タンデム・カップル―国務省の共働き夫婦

(2009年11月4日)

 米国国務省では、職員同士が夫婦という例が多々あります。妻のアンも国務省職員なので、私たちもそんな夫婦の1組です。私自身は在日米国大使館で首席公使、アンは東京アメリカンセンターの館長、という仕事をしています。国務省は、私たちのような共働き夫婦を「タンデム・カップル」と呼んで、夫婦そろって同一の国に赴任させることを人事方針としているため、アンも私もとてもうれしく思っています。

 アンと私が国務省に入省したのは独身時代のことで、その後、2人が勤務していた在日米国大使館で出会った、というわけです。1986年に結婚して以降の私たちの勤務地の内訳を見ると、ワシントンの国務省本省が11年間、東京の米国大使館が過去3回の勤務で通算9年間、北京の米国大使館が4年間でした。

来日したクリントン国務長官を出迎えるアンと私。これも私たちの仕事のひとつです

 異動があるたびに、国務省は、私たちを同じ国に赴任させるために骨を折ってくれました。この措置は国務省にとってもプラスで、異動に伴う費用を節約することができます。というのも、「タンデム・カップル」の場合、家財道具の輸送は1回で済み、住居も1戸、健康保険も1家族分で足りるからです。また、それだけにとどまらない、さらに大きな利点があることも、国務省は認めています。それは、こうした人事方針が仕事に対する高い満足度につながる、ということです。アメリカ人の大卒の大半が、男女を問わず仕事を持つ今の時代にあって、国務省は共働き夫婦の職員同士を同一の勤務地に派遣することで、士気の向上を図っています。

 東京の米国大使館で「タンデム・カップル」は私たち1組だけではありません。事実、ここでは、私たち以外にも7組の「タンデム・カップル」(合計14人)が働いています。離れ離れに生活して、素晴らしい結婚生活を犠牲にすることなく、職業外交官としてのキャリアを続けられるのは、とても幸運なことだと感じています。

ではまた次回。

ジム

COMMENTS

ジム様

奥様と共に海外でのご任務を仲良くまっとうされていらっしゃる「お話やお姿」をおきかせいただくとわたくしも幸せな気持ちになりアメリカの印象...憧れを感じます。幸せが膨らみ移ってゆくのですね

お二人いつまでもご健康で幸せのおすそ分けくださいませ。

どうしてtandemというのですか?夫婦なので横並びでいいと思うのですが・・・。tandem bycicleが由来ですか?なんでもおっきいのが大好きなアメリカの人が自転車をイメージするなんて、ちょとカワイイ♥♥ 私の周りでは、敢えて夫婦を同じ地方に異動させようとしているとは思えません。自己申告をすれば、あるいは、やむおえない事情があれば同じところに異動になってるようですが。夫婦一緒に転属になれば、その土地との関わり方が深くなって、土地の人にとっても有意義なことが多いかもしれないと思いました。

良い質問をありがとうございます。国務省の共働き夫婦を指す言葉として「タンデム」を使う理由ですが、この言葉から「協調した動き」を思い起こすことができるからです。ご推察のとおり、ちょうど2人乗り用の自転車に乗る時のような動きです。 - ジム

考えるとそうですね?

二人乗り自転車あれはいきのあった者同士でないと難しいですね。「あ・うんの仲」という日本の文化を表す言葉がございます「協調♥♥」アメリカのみなさんも同じお考えなのでしょう?互いを思いやり、気遣いがんばりましょう(^^)/

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