Z Notes Blog by Jim Zumwalt
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オバマ大統領の来日

(2009年11月17日)

2008年11月5日に大使館で開催されたオープンハウスの様子

 ちょうど1年ほど前の今ごろ、在日米国大使館は、日本人大学生を500人以上お招きして、大統領選挙の投票結果を見守るオープンハウスを開催しました。次期大統領が米国の有権者の1票で決まろうとする中、参加した学生さんたちは、大統領選の選対本部さながらの飾り付けをした大使館内の会場で、生中継される選挙速報を見守りました。

 何人かの日本人学生さんたちから聞いた話では、米国流の選挙運動のドキドキするような雰囲気を体験するのは初めてのことだったそうです。敗れたジョン・マケイン候補の潔い敗北宣言の後には学生さんたちの間から温かい拍手がわき起こり、バラク・オバマ候補が勝利演説をすると歓声が上がりました。この日の勝利は、バラク・オバマのみならず、米国の民主主義の勝利でもあるということを、この場にいた学生さんたちは理解していたのではないかと、私は考えています。

2009年11月14日に東京で演説するオバマ大統領

 去年のあのイベントのことが脳裏によみがえってきたのは、先週、東京でオバマ大統領が行った演説に耳を傾けながら、会場のサントリーホールが熱狂的な雰囲気に包まれているのを感じた時でした。オバマ大統領は、米国初の太平洋(ハワイ)出身の大統領であり、そして少年期の数年間をアジアで過ごした初めての大統領でもあります。オバマ大統領は演説の中で、アジアとの長年にわたる結び付きがあればこそ、米国は豊かになることができたと述べています。太平洋はアジアと米国を隔てている障害物ではなく、結び付けている海だ、とも語っています。日米両国は、お互いが協力し合うことで、核軍縮や気候変動といった問題に取り組むことができます。

サントリーホールの壇上に立つオバマ大統領

 1200人を超える日本人、そして数百人を数えるアメリカ人の聴衆が、米国のアジア政策について語るオバマ大統領の講演を聞くために集まってくれました。目の前にいるオバマ大統領の姿を見て、皆さん興奮した様子でした。私もそうでした。政治家や財界人、科学者や芸術家、報道関係者やスポーツ選手など、日米関係の豊かさと多様性を反映して、さまざまな分野を代表する日本人の方々が会場にいらっしゃいました。

 けれど、私が特にうれしかったのは、オバマ大統領の演説を聞くために、とても多くの日本人の学生さんたちが、土曜日に、降りしきる雨をものともせず駆けつけてくれたことです。サントリーホールには、彼らの若々しい熱気と楽観主義の精神が満ち溢れ、両国の強固な協力関係と今後の共通課題への取り組みに希望が感じられる雰囲気をつくり出していました。

オバマ大統領の首席スピーチライターが、東京での大統領演説について語ります(英語)。

ではまた次回。

ジム

COMMENTS

ジム・ズムワルト 様

今回のオバマ大統領訪日に際し、我が国政府首脳のオバマ大統領に対する数々の非礼を国民の一人としてお詫び致しますとともに、オバマ大統領が示された天皇皇后両陛下に対する敬愛の念に深く感謝致します。

ほんの一時の間違った政府のせいで日米両国の信頼と友情が壊れない事を願っております。

オバマ大統領が天皇陛下に深くお辞儀したことが一部アメリカで、批判されてるとニュースを観ました。

オバマ大統領が礼をもって接してくれたことに感謝することはあっても上下関係のような意識を持つことは、ありません。

オバマ大統領の相手を気遣う、やさしい礼に対して上下関係を持ち出す一部アメリカ人の傲慢な心が対等な日米関係などと日本政府に言わせる一部要因だと思います

ジムさん、お世話になります。昨日来られたオバマさんの演説から、在日米軍の人たちは、日本の為に働くようにという指示を受けて任務についておられた、というような視点があることに、初めて気づかされました。米軍はアメリカの為に、そこにいるのだと思っていたからです。オバマ氏のような人から、そんな視点を持ち出されるとは思ってもいなかったのでした。

 原爆投下は正しかったかどうかの質問にも答えるのを避けたのではないですか?国民として、それにはその答えが聞きたかったです。

 先日大統領が来日された折、天皇皇后両陛下にされました御辞儀には大変敬服いたしました。逆にアメリカには敵わないと感じた一瞬でもありました。一部報道では批判が出ているようですが日本人はあの事で上下関係を判別するほど下劣ではない事を申し上げたくメールいたしました。両親も「ありがたい、さすがアメリカの大統領だ」とTVに手を合わせておりました。

 天皇皇后は国民の象徴であり、拠り所でもあります。その拠り所にされました、大統領の態度は我が国に対する敬愛の念でもあると強く感じました。

 どうぞ大統領がこれからもお健やかに、世界に冠たるアメリカ合衆国の長として過されます事を心よりお祈り申し上げます。

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