Z Notes Blog by Jim Zumwalt
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イサム・ノグチ

(2009年12月11日)

高松市とニューヨーク市にあるノグチ庭園美術館の理事らと「アバター」を囲んで

 先週、著名な日系アメリカ人の芸術家、故イサム・ノグチ氏の彫刻「Avatar (アバター)」の除幕式が在日米国大使館で行われ、私も出席しました。ノグチ氏は、大きな影響力を持つ、多才な芸術家でした。日本人の父とアメリカ人の母との間に生まれ、それぞれの両親から受け継いだ文化的遺産をその作品の中に融合させています。大規模な造園プロジェクトから細密画まで、幅広い分野で創作活動に打ち込み、家具、庭園、公園、劇場、記念碑などもデザインしています。

「アバター」の除幕

 先日、アンと私はサントリー美術館で行われた和紙の美術展「美(うるわ)しの和紙~天平の昔から未来へ」に行ってきましたが、そこでノグチ氏の「Akari(あかり)」シリーズの中でも最も有名な作品のひとつを鑑賞することができ、感激しました。ノグチ氏は、岐阜の伝統工芸品「岐阜提灯 を再解釈して新しい彫刻のデザインをつくり上げ、20 世紀の新しい世代にとっての光を表す魅力的な象徴に仕立てました。

イサム・ノグチ、1941年(写真 Wikipedia)

 ノグチ氏が最も活躍していた時期の数年間は、日米関係が困難に直面していた時期と重なります。そんな時代を生き抜いた彼は、当時の日米関係が緊張状態にあったにもかかわらず、日米両国を結び付ける芸術的価値観を普及させた先見性のある芸術家として、日米双方で名声を得ています。ノグチ氏は米国と日本の両方に住み、日米それぞれの国で素晴らしい作品を創作しています。そのため、多くの大使館職員が日米関係の強化のために働く米国大使館内でも、とりわけ人目を引く場所にこそ、彼の作品を飾るべきだと私は考えました。

 除幕式では、ニューヨークと高松の両市にある2つのイサム・ノグチ庭園美術館からお越しいただいた日米両国の理事の方々にお会いできたことを、アンも私もうれしく思っています。このような素晴らしい彫刻作品を米国大使館にお貸しいただけて、大使館職員共々、私たちもありがたいことだと思っています。

ではまた次回。

ジム

COMMENTS

ジム様

福岡での公演いかがでしたか?ディスカッションなど行われたのでしょうか?ご報告楽しみにしております

福岡での私の講演にご関心をお寄せいただき、ありがとうございます。私自身の交換留学生時代の体験談について、皆さんと語り合うことができたことや、多くの外国人交換留学生にお会いできる機会があったことは、本当に良かったと思っています。とりわけ良かったと思うのは、その後、活発な話し合いの場が持てたことです。近いうちにそのことをブログに書いて見ようと考えています。

- ジム

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