Z Notes Blog by Jim Zumwalt
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節分

(2010年2月2日)

節分用の「鬼の面」と「豆」、そして幸運を呼ぶ太巻きずし「恵方巻き」

 「鬼はぁぁーそとぉー、福はぁぁーうちぃー!」

 日本で初めて迎えた節分の日、友人の2人のお嬢さん「たまちゃん」、「りゅうちゃん」と一緒に、私も大きな声で叫んだことを覚えています。りゅうちゃんはとてもお行儀の良い4歳の女の子でしたが、お母さんに「窓からお庭に豆を投げてもいいのよ」と言われ、特にわくわくしている様子でした。りゅうちゃんのお父さんから伺った話では、家の外に豆をまくのは、邪気を追い払って無病息災を願い、住まいを清める風習、ということでした。豆まきが終わるとみんなで座り、豆を拾って食べました。自分の年の数よりひとつ多く食べ、幸運を願いました。豆のほかに太巻きずしも食べました。

豆をぶつけられる鬼を描いた伝統的な木版画(葛飾北斎)

 食べながら考えたのは、「外」と「内」という2つの日本語のことでした。この2つの言葉がそれぞれ英語の「outside」と「inside」を意味することは、既に習っていました。その前の月に参拝に訪れた大きなお寺の境内で、私は、この「内」という漢字が、絵馬の願掛けに多く使われているのを目にしていました。その願掛けは、「家内安全」という言葉でした。私は頭の中がちょっと混乱してしまいました。家族の安全や健康を祈る時に「内」とか「外」という意味の英語の言葉は使ったことがなく、家の中から「鬼」を外へ追い出すなんてこともしたことがなかったからです。

 そこで悟ったことは、日本語の「内」と「外」、英語の「inside」と「outside」では異なった言外の意味があるのではないか、ということでした。日本語と日本文化の多面性を理解する力が、そのころの私にはまだそれほどなく、少しため息が出てしまいました。でも、こうした違いがあればこそ、異国暮らしが冒険に満ちたものになる、ということにも気が付きました。それにあの日食べた太巻きずしは、まさに「おいしい」のひと言でした。

ではまた次回。

ジム

COMMENTS

ジム様

「内」→「家内安全」しらなかったぁ~

ありがとうございます

「外」は難しいですね?「外」=「何処かの内」になってしまう

普天間の問題も沖縄の外に移せば何処かの人々の地域の内です。協調.譲り合い...

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