Z Notes Blog by Jim Zumwalt
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ゲストブロガー 田中陽一「女性起業家」

(2010年8月31日)

 今回のゲストブロガーは、駐大阪・神戸アメリカ総領事館の領事部査証課で働く田中陽一さんです。ご自身の人生に影響を与えた起業家のお母さまについて、つづっています。

ジム


母から受けた影響

両親と私(カリフォルニア大学バークリー校のキャンパスにて)

 近ごろ日本でもより多くの女性起業家を見かけるようになりました。私の母もそんな女性起業家の1人であり、20数年前に自宅でコンピューターソフト会社(株式会社夢工房)を始めました。会社の立ち上げだけにとどまらず、最初は女性だけを積極的に雇用したり、後には、神戸商工会議所の女性起業家グループの一員として男女共同参画の活動を広げることによって、働く女性を支援してきました。

 そんな母の長年に及ぶ男女共同参画の活動が実を結び、昨年の6月に内閣総理大臣賞を受賞しました。母のアメリカでの生活が、日本での女性起業家としての力強さの原動力となり、男女共同参画の活動を広げる起点となりました。そんな母の話をさせていただきます。

両親(前列)、私の家族、弟の家族、妹(後列左から)

 30数年前に初めて父に大学で出会った時、母は数学を専攻していた数少ない女子学生の1人でした。数学や理科には長けていた母ですが、英語にはコンプレックスがあったようです。そうした中、父はわりと英語が得意だったため、大学で英語クラブを始めて、それが2人が出会うきっかけになり、お付き合いが始まりました。

 数年後、父は会社から資金援助を受けてカリフォルニア大学バークリー校の大学院で建築を勉強する機会を与えられました。当時、私は0歳で、母は育児休暇中でした。彼女の選択肢は、会社に残るか、会社を辞めて父に帯同するかでしたので、彼女は後者を選択しました。

 両親は今でも冗談で、父は早く日本に帰国したがっていたけれども、母はなんとか長くアメリカに残りたがっていたと言っています。母はアメリカにいる間に、たくましいアメリカの女性たちの生活を肌で感じ、日本とは違って子供を出産した後でも引き続き仕事ができるアメリカの開かれた社会にいたく刺激を受けました。

内閣総理大臣賞を受ける母

 私は、父がカリフォルニアに住むという貴重な経験を母に与えてくれたことに感謝しています。結果的にそれが、母の内閣総理大臣賞受賞につながったのだと思います。そしてさらに、私もアメリカに住むという幼少時の貴重な経験のおかげで、アメリカの大学で学びたいと思うようになり、アメリカ政府にかかわる仕事に就くことができました。私は両親を心から尊敬しています。

田中陽一

COMMENTS

田中様

微笑ましいご両親のアメリカ体験生活、異国でのご苦労もあったのでございましょう?「たくましいアメリカ女性を肌で感じ」?きっとお父様、お母様(ご夫婦)の支えあいがあってこそアメリカ生活を充実した意味のある体験になさったのですね。田中様はお幸せでしたね。(田中様のアメリカ幼少時代にもご苦労はおありだったでしょうけれど)

ジム様

いつもありがとうございます。「自律する日本」は..やってくるのでしょうか

まず己からはじめることにして自己を鍛えます。ご指導くださいませ

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