Z Notes Blog by Jim Zumwalt
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運転代行

(2010年9月24日)

 この間、沖縄に行ってきましたが、そこで素晴らしいサービスを知りました。ある晩、外出した私は散歩がてら、あちこち歩きまわっているうちに、宿泊先のホテルから遠く離れた場所まで来てしまいました。歩き疲れて、そこからまた歩いてホテルに戻るのもおっくうになり、タクシーを探すことにしました。沿道を歩くこと数分。目の前にはタクシーらしき小型車が止まっていました。そのドアには、私の知らない日本語の表示が大きく書いてありました。「代行」。その下には、やや小さめの文字で「沖縄県公安委員会認定第○○号」とありました。

 その運転手さんは、タクシーのように、にぎわう飲食店街のはずれに車を止めてを客を待っている様子でした。そでで、この「代行」というのはいったい何なのか、私は気になってしまいました。そんな私の思案顔に気付いたのか、運転手さんは車の窓を下げ、愛想良く私の行き先を尋ねてくれました。ホテルに戻るためにタクシーを探していると言うと、運転手さんが「どうぞ乗ってください」と言います。

 その車に乗り込むと、助手席に男性がもう1人いるのが目に入り、びっくりしました。この車でホテルに向かう途中、運転手さんが沖縄の「代行運転」制度について説明してくれました。外で飲んだ時など、電話1本で、運転代行業者の運転手が2人1組で代行車に乗って迎えに来てくれる、というわけです。代行運転手がお客さんの車を運転してお客さんを自宅まで送り届けます。その際、もう1人の運転手が運転する代行車は、お客さんの車のすぐ後をついて行きます。目的地でお客さんを降ろすと、代行運転手は代行車に戻り、代行車に乗って引きあげます。私を乗せてくれた代行運転手さんの話では、沖縄県公安委員会が、代行運転手と代行車に認可・免許の取得と「代行受託自動車保険」の加入を義務付けることによって、運転代行業を慎重に規制しているそうです。

 なんという素晴らしい制度でしょう。このサービスで飲酒運転を減らすことができ、同時に運転手の雇用機会も生み出しています。どなたか進取の気性に富んだ方に、この運転代行業のコンセプトを米国にも紹介してもらえないか、と期待しています。

ではまた次回。

ジム

COMMENTS

ジム様

「代行」、世界の様々な出来事を「代行」するシステム。幸も不幸も皆が「代行」すると、互い理解することができるのでは?生意気にも想ってしまいました。 世界の恐ろしい出来事、わたしは「代行」する勇気もないのです。祈るばかりです。

代行運転は日本では周知ですが、米国には無いのですね。それとこの時期は牡丹餅とお月見ですが、近所のアメリカ人家族を拙宅のベランダにお月見をしようと招待したのですが、月にウサギがいるという童話が日本にはあるという話をするとびっくりされました。そのうちに、カラオケ、寿司、と並んで代行運転、月見も英語になると思います。

ジムさんも是非お月見に挑戦して下さい。

今年は私もアンと一緒に「中秋の名月」を楽しみ、友人からの台湾みやげの月餅を2人で分け合っていただきました。

ご無沙汰しております。横浜国大の荒木です。

細かい話で恐縮ですが、運転代行業って米国でも盛んのようですね。

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