(2010年10月29日)
東京・銀座。そのど真ん中に「養蜂場」があるのをご存知でしたか。アンから「銀座ミツバチプロジェクト」のビーガーデンのことを聞いて、私もこの驚きの事実を初めて知りました。ボランティアで作るこのグループは、30万匹のミツバチを飼育しながら、地域のきずなを深め、環境意識を高めようとしています。ミツバチの巣箱があるのは銀座の紙パルプ会館の屋上で、昨年のハチミツの年間総生産量は800キログラムを上回りました。ハチミツの収穫やビンのラベル張りなどの作業を手伝ったボランティアは、デパートの店員さんからクラブのホステスさんまでさまざまです。
先日、アンに連れられて銀座ビーガーデンに行ってきました。そこでアンの友人たちから伺った説明によれば、ニホンミツバチの行動範囲は、最大で巣箱から半径4キロメートルほどだそうです。つまり、ここのミツバチたちは、はるばる皇居外苑の辺りまで飛んで行き、蜜を集めるのです。また、巣箱から浜離宮までおよそ5分で飛んで行けるそうですが、これは浜離宮までタクシーで行くよりずっと速いことになります。
「銀パチ」のおいしいはちみつを持ってミツバチの気分になった東京アメリカンセンターの嶋谷明江さん
ミツバチたちは空中高く飛んで目的地へ向かうため、地上を歩く大勢の歩行者たちの目に触れることはめったにないそうです。中には、1日に20往復も飛び回り、せっせと蜜を運んでくる働き者のミツバチもいます。同じ銀座で働くサラリーマンの皆さんも働き者ですが、どうやらミツバチたちの方がその上をいくようです。
アンと私は、銀座ビーガーデンでお会いした皆さんから、独自に開発した斬新なハチミツの利用法について話を聞きました。実際に、ハチミツを使ったいなりずしを試食しましたが、とてもおいしいおいなりさんでした。何人かボランティアは銀座でクラブを経営しており、ハチミツを使った新しいカクテルを考案されました。この方たちのお店では、お客さんから「ハニーハイボール」というハチミツカクテルの注文があると、その都度、銀座の美化運動のために100円ずつ寄付をしているそうです。
(Wikipedia photo)
また、銀座ビーガーデンには、有機食品を栽培するほかのボランティア・グループとの強いつながりもあります。ミツバチはとても社会性のある生き物です。銀座で暮らし働く人々が、堅固な社会ネットワークの構築について、ミツバチから学んでいることを知ることができてよかった、とアンも私も思っています。
銀座ミツバチプロジェクトの詳細はこちらをご覧ください。
ではまた次回。
ジム
ズムワルト公使 こんばんわ
銀座の蜂蜜の存在は以前より知っておりました個人的にはこの試みが広く紹介されることにとても期待しておりましたので大変感激しております
最後にNHKにてアジアの青少年が文化交流すると言った趣旨の番組が在りましたその番組を視聴しお互いの文化相互理解のすばらしさに触れました
是非力に頼らない新しい世界の創造に期待します
武器を捨て互いの英知を信じる勇気が今試されているのです
ズムワルト公使、はじめまして。
わたしは8月のTACアントレプレナーシップ・フェアに参加して、はじめて銀座みつばちのことを知りました。現在高校の教員をやっておりますが、今度銀座みつばちの方に、学校で講演していただくことになりました。ご縁のきっかけを作っていただき、どうもありがとうございました。アメリカの教育でも銀座みつばちを、活用されてはいかがでしょう? 環境と様々な職業のひとびとを、みつばちが結んでいく。さらに銀座のみつばちが、皇居と浜離宮と銀座をつなぐ光景は、はるか上空から見下ろせば、なんともロマンを感じさせるものではありませんか。