(2011年11月1日)
今回のゲストブロガーは、在日米国大使館農務部のジェニファー・クレバーさんです。同僚と新潟県へ農業の視察に出かけた時のことを書いてくれました。
ジム
新潟への農業視察旅行
稲刈りをする新潟の農家
どの国でもそうですが、その国の農業の実態を知る一番の方法は現地へ足を運んでみることではないでしょうか。この間、在日米国大使館の農務部は、忙しい東京をつかの間離れ、ちょうど今年の米収穫期に入った新潟県へ出かけて来ました。
長岡駅から魚沼市へ向かう途中、いつの間にか収穫を待つばかりの田んぼに周りを囲まれていました。新潟県が「米づくり日本一」の理由は一目瞭然です。魚沼市は「コシヒカリ」という最もおいしいお米の品種の産地だといわれています。この品種のお米は新潟県以外でも作られていますが、日本の消費者の間では新潟県産コシヒカリが「ベスト・オブ・ザ・ベスト」の評価を得ているそうです。
もちろん、こうした評価が正しいかどうかは新潟のコシヒカリを一度口にしてみなければなんとも言えません。そこで試食をしてみたら「おいしい!」という意見で全員の評価が一致しました。確かに、新潟の米作り農家が自慢するはずです。
ところで皆さんは、コシヒカリが今ではカリフォルニア州でも栽培されていることをご存知でしたか。次にカリフォルニアに行った時には、むこうのコシヒカリもぜひ味わってみたいと思っています。
色鮮やかな錦鯉
棚田と錦鯉養殖池のある旧山古志村の息を飲むような風景
今回の旅では、小千谷市も訪れて地元の錦鯉養殖業者の方たちにもお会いしました。それまで私は、鯉にそんなに多くの品種があることも、ペットとして人気が高いことも知りませんでした。鯉は姿かたちも美しく、その品種はおよそ200を数えます。そのほとんどは新潟県で品種改良されたものです。約600人の錦鯉養殖業者がいる新潟県は、国内の錦鯉の約70%を養殖しています。
錦鯉は米国でも飼われるようになり、2005年ごろのハワイを皮切りにカリフォルニアへ広まったそうです。今ではマサチューセッツ、フロリダ、インディアナなど全米およそ20州で錦鯉がペットとして飼われています。
新潟の水質条件がハワイと同じと言われていることはご存知でしたか。小千谷市の錦鯉養殖業者の方によると、新潟県は水温がいつも安定しているので錦鯉の養殖には最適なのだそうです。
小千谷市では「錦鯉の里」という錦鯉の鑑賞ができる観光施設にも行きました。そこにはさまざまな色の錦鯉がおり、大変驚きました。今回の旅で私が特に気に入ったのは旧山古志村(現長岡市)でした。山古志地区の棚田と錦鯉養殖池の風景には思わず息をのみ、うっとりと見入ってしまいました。
そんな景色にみとれていると、日本人の同僚が私にある日本語の言いまわしを教えてくれました。「キモチイイ~」という表現です。確かに、のどかな田舎の風景を眺めていると、都会に戻る前の私たちも元気が出てきました。
ジェニファー・クレバー
「錦鯉の里」会館の入り口正面で記念撮影をする米国大使館農務部一行。前列向かって右から3人目が私
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ジム&ジェニファー様
「きもちいぃー」旅のお話ありがとうございます。日本の水質はそんなに好いのですか?わたしの実家は山口県ですが、父が兼業で稲作をしております。父の育てた米を母が毎月東京へ送ってくれてわたしはしょくしています。「おいしぃー」ありがたいことと両親に感謝しています。父さん、母さんありがとう。ジム&ジェニファー様ありがとうございます。