Z Notes Blog by Jim Zumwalt
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ゲストブロガー ナオミ・ウォルコット 「国境を越えた友好精神を養う」

(2011年11月25日)

 今回のゲストブロガーは、在日米国大使館経済部のナオミ・ウォルコットさんです。食料支援を行う「セカンドハーベスト・ジャパン」について書いてくれました。

ジム


日本でのフードバンクとボランティア活動

土曜日にはボランティア仲間やセカンドハーベスト・ジャパンのスタッフと食事の準備をします。写真左から大岡静さん、私(ナオミ・ウォルコット)、芹澤亮さん、イ・ヒジンさん、セコンドハーベスト・スタッフの高原恵さん

 私は大学時代、ユタ州ソルトレークシティーの「フードパントリー」で夏の2カ月、働いたことがあります。私にとっては忘れられない夏になりました。そこで働いている間に、食品の製造工程で発生する余剰製品を集めて福祉施設や団体などに提供するフードバンクや食料を困っている人に配給するフードパントリー、温かい食べ物を提供するスープキッチンといった組織が、全米各地の地域社会でいかに重要な貢献をしているか知ることができたからです。

 その後、ワシントンとマサチューセッツ州のフードバンクやスープキッチンでもボランティア活動に参加する機会がありました。そのため、日本初のフードバンク「セカンドハーベスト・ジャパン」のことを知ったときは、どんなにうれしかったことか!

 セカンドハーベスト・ジャパンは毎年、小売り業者や食品メーカー、農家、個人から大量の食品を引き取り(2010年は800トンを超えたそうです!)、児童養護施設、出稼ぎ労働者、ひとり親家庭、失業者といった人たちに届けています。

2010年11月24日、ワシントンDCのフードパントリー「マーサズ・テーブル」で感謝祭の食事を配るオバマ大統領たち(Official White House Photo by Pete Souza)

 こうした活動には、食料を受け取る側が助かるだけではなく、食品を提供する側にとっては品質は高いけれど余ってしまった食べ物が無駄にならずにすむという利点もあります。3月11日の東日本大震災後、セカンドハーベスト・ジャパンは東北の被災地にも食料や生活必需品を届けてきました。

 この団体の設立は2002年。ひとりのアメリカ人によるもので、米国のフードバンク活動をモデルに、日本の事情に合わせて手を加えています。理事会と少人数のスタッフで構成され、多くのボランティアが参加しています。ボランティア活動は米国社会の日常的な光景ですが、日本でもボランティア活動が支持されている様子を目にすると励みになります。

 フードバンクとしての活動に加え、セカンドハーベスト・ジャパンは毎週土曜日に都内の上野公園で温かい食事を提供するスープキッチンも運営しています。私も月に一度はボランティアとして、上野公園で食事を用意し提供するチームの調整をお手伝いします。毎週土曜日にはざっと400~600人分の食事を賄います。

 この経験を通じ、私が本当に楽しんでいることがあります。それは日本人と外国人がひとつのチームで一緒に働くことです。困っている人たちにおいしい食事を提供する機会を得るだけでなく、言葉や文化を超えた関係を築くチャンスでもあります。とても有意義な土曜日の過ごし方ではないでしょうか。皆さんも参加してみませんか。

 セカンドハーベスト・ジャパンの詳細はこちらのサイト(英語) (日本語)をご覧ください。

ナオミ・ウォルコット

COMMENTS

ナオミ様

貴重な情報をありがとうございました。セカンドハーベストジャパンを初めて知りました。そのホームページを詳しく読み、私もボランティアに参加したいと思いました。今後ともご活躍ください。

セカンドハーベストは大阪にも作るべきだ。と思う。大阪領事にアポイントをとったほうがいいのかなあ~?

なおみ様 ジム様

ありがとうございます。私も「ハーベスト..」の事、あたたかい活動の事初めて知りました。感動しました。「国境」はあっても地球に暮らす人間はみな同じ命を持っつているのになぁ~?と想いかえされたようでした。

みんな居てくれてありがとう

ジム様

各国政府・全社会の皆様のご努力に感謝いたします。ありがとうございます。感謝の気持をどう伝えてよいのか..言葉がみつかりません

ナオミ・ウォルコット様

 この貴ブログを多くの日本人が読んで感謝していることと思います。 ボランティア活動は戦後に日本がアメリカから学んだ多くのことの一つですが、セカンドハーベスト・ジャパンもアメリカ人によって設立されたのですね。初めて知りました。本当に有難うございます。

ナオミさん

毎週土曜日個人的に炊き出しに参加している大岡です。いつも明るい笑顔で炊き出しへの参加ありがとうございます。月に一度一緒にナオミさんと炊き出しを出来ること大変嬉しく思います。日本人の為にいつも笑顔で参加してくれて本当に有難う御座います。このフードバンク活動が全国に広がってくれることを願っています。

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