Z Notes Blog by Jim Zumwalt
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ゲストブロガー トーマス・ホイットニー 「第1回大阪マラソン」

(2011年12月27日)

 今回のゲストブロガーは、在日米国大使館政治部のトーマス・ホイットニーさんです。

ジム


よく組織されたマラソン大会

(写真 読売新聞)

 日本は昔から優れた長距離走者を輩出しています。また都市の公園や地方の小道は健康増進を目的にジョギングを楽しむアマチュア・ランナーで溢れています。多くの人が究極のロードレースといえる「フルマラソン」に挑んでいます。事実、マラソン大会への参加を希望する日本人ランナーはとても多いので、「東京マラソン」は参加申し込みの人数で世界記録を作ったほどです。

 今年10月30日、「大阪マラソン」の第1回大会が開催されました。私は駐大阪・神戸米国総領事館のマーク・スナイダー副領事、同領事部査証課の田中陽一さんと一緒に出場しました。

 マラソン大会の開催は生易しいことではありません。マラソン大会は世界的にも最も規模が大きく複雑なライブイベントです。大きなものになると100万人以上ものファンが42.195キロの沿道に集まり、参加者も3万人を超えます。マラソン大会の開催経験がある都市でも、ボランティアの募集や交通規制、コースの途中での参加選手への十分な給水と食料補給は大変な仕事です。大阪城公園内のスタート地点に向かいながら、マラソン大会の初回開催につきものの混乱は覚悟していました。

 しかし大阪城公園に入ってからゴール後に参加賞の完走メダルを手にするまで、私は感心しどおしでした。プロ意識が高い大会運営でしたし、ボランティアの人数は多く、効率もとてもよかったと思います。さらに沿道で熱心に声援を送ってくれる大勢の人たち。曇り空でしたが気持ちが洗われるような小雨が降っており、天候さえも走るのに理想的でした。

 今回のレースで、私は過去に走ったマラソンの時よりも速めのペースでスタートしました。レースのちょうど後半に差し掛かったあたりから体力の消耗が激しくなり、私はペースダウンして歩いてしまい、頭の中では棄権しようと考えていました。ところが、23キロ地点の給水所を担当する年配の女性たちがそうはさせてくれませんでした。「ファイト!」と走り続けるよう私を促す彼女たちの「命令」が私の耳に届いたのです。ご丁寧にも英語に翻訳してくれた声援でした。私はゆっくりとペースを上げ、重い足を引きずり、なんとかゴールに向かいました。

 マラソンの完走は肉体的チャレンジ。そこで明らかになるのはランナーの精神と意志の強さです。同様に、マラソン大会の開催も市民による大きなチャレンジで、そこにはその都市の素顔が表れます。大阪府・市と府民・市民の皆さんは、その素晴らしい成果を誇りにすべきでしょう。

トーマス・ホイットニー

COMMENTS

ホイットニーさま

マラソン経験されたご様子、あの忍耐力は一部の日本人のなすところなのでしょうか?今、この不況の中、忍耐と知恵を使って乗り越えなければ!?私は毎年箱根駅伝をカンセンし感動し涙してしまうのです。今日本の皆がマラソン選手のように忍耐力を集中して努力しなければ

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