Z Notes Blog by Jim Zumwalt
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米国とイスラム世界の関係—新たな始まり

(2009年6月9日)

 先日、オバマ大統領がカイロで演説を行ない、イスラム世界との合意点を探る米国の新たな決意について語りました。皆さんも多くがこの演説を見たり聴いたりしたことでしょう。私は、オバマ大統領のこの演説を聴いて、誇りと喜びを感じました。宗教は人々を団結させることができる、という点で、私も大統領と同じ考えだからです。

 6月5日の金曜日、在日米国大使館は、イスラム系の人口が多い国の駐日大使と、日本の政治家、学者、報道関係者らを昼食会に招き、一緒にオバマ大統領の演説をビデオで見るという催しを開きました。その際、日本で私たちとイスラム教徒とのきずなを深める方法について話し合いました。このような重要な対話をすることができ、私は気持ちの高ぶりを感じましたが、こうした対話は、今や在日米国大使館の習わしのようになっています。例えば、米国大使館では4年前から、「ラマダン」と呼ばれるイスラム教徒の神聖な断食月に、イスラム教国の駐日大使を招待して「イフタール」というお祝いの席を設けています。この「イフタール」というのは、ラマダンの期間中、イスラム教徒が日没後にとる最初の食事のことです。そのお返しに、昨年は、こうしたイスラム教国の大使たちが、米国大使館員のためにクリスマス・パーティーを開いてくれました。

 オバマ大統領は演説の中で、キリスト教徒とイスラム教徒とユダヤ教徒を結集させる米国での奉仕作業などを例に引き、異教徒間対話の大切さを強調しました。けれども、米国民の多様性はこれにとどまりません。米国には、仏教徒もヒンズー教徒もいますし、ほかにもさまざまな宗教を信仰する人々がいます。

 私も一個人として、信教の自由の大切さは分かっているつもりです。妻のアンは仏教徒です。結婚する前には、仏教について学びたいという思いから、2人でワシントンの仏教寺院に足を運びました。また、プロテスタント教会にも通って、結婚についてのカウンセリングを受けました。その後、私たちは西本願寺ロサンゼルス別院で結婚式を挙げました。ここは妻にとって特別な場所でした。かつて妻のおじがこのお寺で僧侶を務め、妻の兄がここで挙式をしていたからです。私たち夫婦の関係だけでなく、すべての人間関係について言えることですが、人と人がうまくやっていくためには、お互いに敬い合い、理解し合い、そして感謝し合う気持ちが大切だということが、私たちには分かっていました。

 皆さんは、オバマ大統領の演説をどのように受けとめましたか。皆さんの感想をぜひお聞かせください。

ではまた次回。

ジム

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COMMENTS

東京の田村さんからのコメント:

オバマ大統領のカイロでの公演は、アメリカにとっての大きな進歩でありましょう。

イスラム過激派問題は、イスラム貧困問題であり解決にはなかなか難しい問題を含んでおりましょう。

いまだに我々では考えられない略奪婚が行われている国々もイスラム国にはあるわけですから、「話せば分かる」は、通じませんよ。

いっそ、どうですか世界中仏教徒になっていただいて問題一挙解決です。

南さんからのコメント:

ジムさん

こんにちは。

在日米国大使館が、すでにブッシュ政権時代から、イスラム系諸国の関係者との交流を続けられていたことは存じませんでした。大変貴重なことだと思います。

アメリカは多様な国だからこそ、多様性を重んじることの大切さが一番分かっている国だと思います。私の子供たちもアメリカの高校に通って、それを実感しています。

是非、今後ともこうした活動を継続され、そのなかに日本人もどんどん巻き込んで下さい。日本人が気付き、学ぶべきことがたくさんあると思います。

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